“ 長年、3つの産地のカベルネを造りながら、凝縮したナパの“ スチュワート・セラーズの中核をなす、名刺代わりのフラグCODE12868 私はニュージーランド出身で、元々ワインとは関係なく、ビールが好きなラグビー少年でした。自分はクリエイティブな仕事が好きで、高校卒業後はグラフィックデザイナーとして働きましたが、数年後にはデジタル化が進みコンピューターに振り回されることになると気が付きました。次にすべきことを迷っていた時、ギズボーンにあるタイラフィティ・ポリテクニック(現在のイースタン工科大学)のワイン醸造学とブドウ栽培コースに入学が決まりました。当初はブドウ畑でトラクターを運転することを考えていましたが、最初の数週間でワイン造りが創造性を求める自分に合っていると気がつきました。 コースを修了するとすぐ、南オーストラリア州で顧客の注文に応じてブドウを圧搾する会社で働きました。客先のニーズに合わせてブドウを圧搾し、コンサルタントの醸造家と一緒に仕事をするというもので、ワイン造りのさまざまな方法や哲 学を短期間に経験することができました。その間、カリフォルニアのポール・ホブス・ワイナリーで研修する機会を得、そこで同じくインターンとして働いていた現在の妻、キャロラインと出会いました。 2011年、私たちはアメリカに戻り、結婚しました。私は再びポール・ホブスのもとで短期間働き、その後ソノマにある5世代の歴史がある、クンデ・ファミリー・エステートで働きました。クンデは生産量3,000tの大規模な企業で、自分のワイン以外にトレーダー・ジョーズやコストコ向けのワイン、そして他のワイナリー向けにさまざまな品種のプライベートブランドも造っていました。私は2012年からスチュワイン造りは、将来どうなっていくだろう? 最適な答えを持っていそうな一人、ナパ・ヴァレーのスチュワート・セラーズとその姉妹ブランドであるガスリー・ファミリー・ワインズのワインメーカー、ブレア・ガスリー氏。彼は、自身が経験してきた「典型的高級ナパ・カベルネの醸造」対「マイナー品種の醸造」、「顧客から注文を受けて行なう醸造」対「緻密さを刻みだすような高級ワインの醸造」、そして芸術家的自由奔放さが生み出すワイン醸造、と多様な要素を絡み合わせて紡ぎ出すワインの世界を熱く語ってくれました。 〈聞き手:ディオン・レンティング(キーウィ・コピー) 2025年1月〉産地:カリフォルニア州ナパ・ヴァレー品種:カベルネ・ソーヴィニヨン Alc.14.5%シップワインです。ナパ・ヴァレーの北から南に散在する高品質の畑から、より暖かく乾燥したタンニンがふくよかな北部の果実と、海の影響でより冷涼な確固とした酸とタンニンを備えた南部の果実を緻密につなぎ合わせ、まとまりのある風味にしています。”希望小売価格 ¥19,500ブドウは破砕せず、全粒でステンレス槽発酵。マセレーション計26日間。フレンチオーク小樽で22ヶ月間熟成(新樽65%)。CODE12867ワート・セラーズを手伝い始め、2014年にフルタイムのワインメーカーとして働くようになり、同時に、副業としてガスリー・ファミリー・ワインズも始めました。 スチュワート・セラーズの目標は「最高のワイン」を造ることです。最高の畑から最高の果実を手に入れ、可能な限り最高のワインを造ること、すなわち素晴らしいブドウが生まれた畑とヴィンテージを表現することを目指しています。できる限りの要素を果実から引き出すため、より多くの色素とタンニンを比較的強く抽出し、その後、発酵と熟成を通して味わいを整え、口当たりを柔らかくします。ここでは、私はいわば彫刻家で、まず材料の塊から時間をかけて形に整えていくのです。 スチュワート・セラーズでは長年、栽培農家からブドウを購入しています。ナパ・ヴァレーの畑はとても高価なので、畑を買うこと自体、自分たちには手の届かないことです。だから、逆にそれを利用し、自分たちの畑にとらわれず、最高の産地の最高の畑で栽培される最高の品種を探し出すのです。そのためには、栽培者と長期的な関係を築くことが重要です。なぜなら、1回のヴィンテージでワインを造ることはできないからです。どのようにブドウを育てるか、収穫は早くするか遅くするかなど、畑を理解するには4-5年かかります。 ポール・ホブスに比べると、私の収穫は少し早めかと思います。そのほうが、テロワールをよりよく表現できると思うからです。ワインのフレッシュ感には酸がとても大切で、アルコール度数も少し低くし、料理に合うようにします。発酵はすべて培養酵母を使用します。何年もかけて選び抜いた培養酵母で、ワインにより異なる酵母を使います。これは元々は発酵を正常に完了させる保証のために始めたことです。赤ワインは樽で2年間熟成し、濾過せずに瓶詰めするため、糖分をすべて発酵させ、マロラクティック発酵を100%完了させることが大切です。糖分が残っていると悪いバクテリアの餌になるだけです。ブレンド比率は毎年変わります。その年の風味を楽しんでください。”スチュワート トリ・カウンティ・カベルネ・ソーヴィニヨン 2022産地:カリフォルニア州メンドシーノ・カウンティ&ソノマ・カウンティ&ナパ・カウンティ品種:カベルネ・ソーヴィニヨン Alc.14.5%カベルネと同じ高い品質で、より手頃なカベルネを造ることを考えてきました。凝縮したナパカベに比べ、メンドシーノはかなり冷涼で赤いチェリーの風味、ソノマは土っぽい風味と素晴らしい酸が特徴で、その3つの産地のバランスがブレンドの技です。自然が相手なので、希望小売価格 ¥12,000収穫は9月。除梗し、全粒でステンレス槽発酵。10ヶ月間樽熟成(新樽40%)。*価格はすべて消費税別;容量は別途記載のあるもの以外すべて750ml。Village Cellars Wine Catalogue 2025Springナパへとつながるきっかけ南オーストラリアでの経験ナパに根を下ろすスチュワート・セラーズ 醸造家 兼ヴィンヤード・マネージャーガスリー・ファミリー・ワインズ オーナー醸造家スチュワート ナパ・ヴァレー・カベルネ・ソーヴィニヨン 2021高品質果実にこだわる:スチュワート・セラーズでのワイン造り-8-ブレア・ガスリー 情熱と創造性にあふれたワイン造り―― 対極にある2つのブランドで紡ぎ出す世界生産者に聞く:ブレア・ガスリー (カリフォルニア州ナパ・ヴァレー)()
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