こちらこそありがとうございました! 希望小売価格 ¥15,000 希望小売価格 ¥40,000② ③ ④⑤⑥2024年10月CEO来日試飲セミナー開催報告Village Cellars Wine Catalogue 2024Winterセミナーを通して伝わったドゥ・ヴノージュの魅力とその味わいドゥ・ヴノージュ プランス・ブラン・ド・ノワール NV品種:ピノ・ノワール100% Alc. 12.3% ドザージュ 6.0g/L 歴史を紐解くことの重要性 哲学とスタイルの変遷CODE10878750mlCODE129481500ml 希望小売価格 ¥45,000CODE12614750ml 黒か白か、それが問題だ ヴィンテージの個性を超越する本セミナー試飲アイテム一覧ドゥ・ヴノージュ ルイ15世 2014品種:ピノ・ノワール50%/シャルドネ50%Alc. 12.1% ドザージュ 6.0g/L森 覚Satoru Mori東京・虎ノ門 アンダーズ東京でセミナーを終えて森覚氏とジル・ドゥ・ラ・バスティエール氏(ドゥ・ヴノージュ CEO)アンダーズ東京/ホテル虎ノ門ヒルズ 料飲部クラスター エグゼクティブ・ソムリエ/ビバレッジ・ディレクター、(一社)日本ソムリエ協会 常務理事①コルドン・ブルー・ブリュットNVプランス・ブリュット2nd エディション NVプランスブラン・ド・ブラン NVプランスブラン・ド・ノワール NVルイ15世 2014ルイ15世 1996*価格はすべて消費税別;容量は別途記載のあるもの以外すべて750ml。 いつ会っても優しい笑顔にしなやかな身のこなし、論理的かつ落ち着いた話し方に茶目っ気たっぷりのジョークを交える紳士、ジル・ドゥ・ラ・バスティエール氏(以降、ジル氏)。一緒に登壇しているのに、隣に座った講師が一番楽しんでいるというセミナーもなかなかないな、と猛省しつつ…講師目線で振り返ってみた。 2018年の取り扱い開始以来、初の大きなセミナー。プランスは「マグナムを使用して」というメゾンの意向に困った顔もせず、重く特殊な形のボトルを事もなげに100人超にスムーズにサービスしてくださったアンダーズ東京の皆様、森覚氏のプロフェッショナルな対応に感謝しています。森氏の「ルイ15世 1996」のコメントがあまりにもおいしそうで、料理の相性を尋ねると、何と「ビーフ」 …。翌日たまたま、カリッと油で焼き上げた牛肉と合わせる機会に恵まれました。素晴らしいペアリングでした! 〈中村 芳子 ゼネラル・マネージャー〉 セミナー冒頭からジル氏はドゥ・ヴノージュの歴史を紐解くことに時間を割いた。メゾンの生い立ちから時代背景、ドゥ・ヴノージュがどのように広まり、世間に認知されたのかを貴重なお宝画像を交えて語ってくれた。1838年にシャンパーニュで最初にカラーイラストを用いたラベルを導入するなど、革新的かつ本物思考のドゥ・ヴノージュは昔も今も変わっていないということをシャンパーニュの味わいからだけでなく、目でも耳でも理解することができ、登壇者席からも参加者の大変満足げな顔が見てとれた。ほんの十数分、歴史的背景を説明しただけで、現在のドゥ・ヴノージュスタイルを大勢に理解させてしまうジル氏の素晴らしさを改めて感じる時間だった。 テイスティングに入り、ドゥ・ヴノージュの代名詞となる「コルドン・ブルー」を試飲。一番搾り果汁のみ、高いリザーヴワイン比率に加え、スタンダードレベルであっても3年熟成というシャンパーニュ。ジル氏が社長に就任するまでのスタイルは重たく、もったりとしたイメージだったが、現在は奥行きと複雑性を兼ね備えた多層的な味わいを緻密で快活な酸味が綺麗に縁取りし、徹頭徹尾エレガンスを感じさせるスタイルへと変貌していた。「熟成感がありながらもフレッシュ」というコメントをしたが、多くの参加者に納得いただけたと思う。 続いては「プランス・ブリュット 2nd エディション」。ブドウ品種の構成が近いということで比較対象として供出されたが、似て非なるとはこのことで、味わいの方向性がまったく異なり、よい意味での若々しい味わいやエネルギッシュな酸味をリザーヴワインがもたらす複雑性や奥行きが優しく包み込んでいるという印象だった。どちらにも「エレガントな」という形容詞がしっくりとくる余韻が感じられ、哲学やスタイルがもたらす共通項もしっかりと感じられた。 フレッシュ感と熟成感。パラドックス的な奥深さにエレガンスをアッサンブラージュしたシャンパーニュ。それがセミナーを通して私が理解したドゥ・ヴノージュの姿である。 素晴らしいシャンパーニュとの幸せなひとときを提供してくださったジル氏とヴィレッジ・セラーズの皆様にお礼を申し上げます。 「プランス」シリーズの比較はブラン・ド・ノワールとブラン・ド・ブラン。しかも貴重なマグナムということで会場のボルテージが一気に上がった。私は私で、コンラッド東京で「プランス」のグラス販売を企画したが、黒か白か…どちらを採用するかで揉めた過去を思い出した。結局2種類ともグラス販売を行ったが、ソムリエもお客様もはっきりと好みが分かれるのが面白く、販売数は僅差で黒に軍配が上がった。セミナーではどちらが好きか、どちらが優れているかという問いはなかったが、双方にフレッシュ感とマグナムならではの重心の低さが感じられ、甲乙つけ難い素晴らしいクオリティだった。個人的には黒の方が好みで、それを顔に出さないようにしていたことは誰も知る由もない。 「ルイ15世」は2014年と1996年の比較で、ヴィンテージの個性もさることながら、製法の違いやスタイルの変遷を感じ取ることができる貴重な比較試飲だった。多くの参加者は1996年という偉大な年の素晴らしさに感嘆の様子だったが、2014年のマロラクティック発酵を行わないスタイルというのもユニークで、ドゥ・ヴノージュがいかにブドウ本来のクオリティーに心血を注いでいるかを理解する良いサンプルだった。ダイアセチルが香りや味わいにもたらす影響は大きく、微生物学的な安定という面からも良しとされてきたが、昨今の温暖化を鑑みるとリンゴ酸のもたらす恩恵の方がさらに大きく、2014年に感じられる凜とした酸味とピュアな果実味、それでいて熟成の可能性を感じさせる複雑な味わいはジル氏の思い描く一つの形なのだと確信した。 ― シャンパーニュ ドゥ・ヴノージュの哲学と歩み ― コルドン・ブルーからルイ15世まで-8-
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