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◆ 果実の質と樹齢◆ サステイナビリティの指針◆ LDHでのブドウ栽培とワイン醸造の進化 マールボロの3つのサブリージョンとLDHの畑川の北側では砂利が非常に多く、表土があまりありませんが、南側の土壌は粘土を多く含んでいます。ワイラウ・ヴァレーの南のサザン・ヴァレーは状況が異なり、数千年の間に川が経路を変え、また小さな川もあり、純粋な砂利質から粘土質まで様々な土壌が混在して広がっています。私たちはどの品種も粘土質土壌で育ったものが好きですが、特にピノ・ノワールに芯を与えるようです。沿岸に近づくほど、シルト土壌が基調になります。 アワテレ・ヴァレーは、土壌がかなり混ざり合い、場所によって大きく異なります。日照時間は他と同じですが、やや風当たりが強く、それがワインにグリーンのニュアンスを与えます。一般的に収穫も遅いです。マールボロ全体が海洋性気候で、沿岸に近いほどシルト土壌が多く、海岸に非常に近い場所では、塩分の影響も感じます。 ソーヴィニヨン・ブランではこれらの違いをワインに表現することが大切です。ワイナリーを訪れる人たちは、LDHが地域が異なるソーヴィニヨン・ブランを個別に発酵させ、さまざまなスタイルと特徴のあるワインを造っているのを見て驚きます。マールボロは地域による特色をきれいにワインに反映させることができる素晴らしい産地であることを、自分たちのような小規模な生産者が守り伝え、未来へとつなげていく意味があります。―― 私が入った当初は、ブドウ栽培もワイン醸造も、レシピをなぞるようにほぼ同じことを規則的に繰り返していました。しかし私たちは状況に応じて、即決定対応する能力が格段に向上し、今では、もっと繊細になりました。 「この畑のブドウはこういう特徴があると毎年経験している。だからいつまで待っても他のブドウのようにパッションフルーツ風味は出ないので少し早めに収穫したほうがよい」というようにブロックごとに検討し、最大限の活用ができます。 醸造での最大の進化は、技術的に最新かつ信頼性の高い機器への投資ができたことです。自社の収穫機があるので、果実の品質を最大限に引き出すため、必要なことを必要な時に必要な速度で行うことができます。ワイナリーには優れた設備があり、前段階処理やブドウ圧搾に多額の投資をしています。必要であればほぼすべてを約10日で行うことができます。 重要な決定の一つは収穫です。ブドウは収穫すると、そこでワインとしての可能性は決まります。ワイナリーで可能性を下げることはできますが、高めることはできません。品種:ピノ・ノワール Alc.12.4%希望小売価格 ¥2,500ローソンズ・ドライヒルズリザーヴ・シャルドネ2022 (スクリューキャップ)品種:ピノ・ノワール100% Alc.14.2%希望小売価格 ¥3,750清涼感ある赤や黒の果実、しなやかで優雅な余韻。サザン・ヴァレー内陸部の石混じりの粘土質土壌は、適度に樹勢を妨げ、ピノ・ノワールに深みと骨格を与える。 Gold Medal, Drinks Business Global Pinot Noir Masters 2024ローソンズ・ドライヒルズリザーヴ・ピノ・ノワール2020 (スクリューキャップ)CODE12559鮮やかな赤い果実に溌剌とした酸味のニュアンスあるドライロゼ。ワイラウ・ヴァレー海側のピノ・ノワール主体。南仏プロヴァンス産酵母で低温発酵し、澱とともに熟成。本ヴィンテージよりフルート型ボトルにリニューアル。CODE12653レモンや桃の芳醇なアロマ、風味豊かでエレガントな長い余韻。ワイラウ・ヴァレー海側の畑の果実をオーク樽で自然発酵、10ヶ月間熟成(新樽率22%)。MLFあり。 Double Gold, New Zealand International Wine Show 2023*ニュージーランドの家族経営プレミアムワイナリー12社が、セミナーなど自分たちのワインの普及活動を国内外で協力して行なうため、2005年に組織したグループ。品種:シャルドネ100% Alc. 13.5%希望小売価格 ¥3,600CODE12558ワイン詳細は、www.village-cellars.co.jpをご参照ください。 2024Summer Village Cellars Wine Catalogueマールボロ(GI): マールボロのワイン産地としての歩みは、1973年、モンタナ・ワインズがワイラウ・ヴァレーにブドウ畑の大規模開発を行ったことに始まる。1980年代にはマールボロのソーヴィニヨン・ブランがニュージーランドを国際的なワイン産地に押し上げ、飛躍的成長を遂げた。現在、約30,000haにまで広がったブドウ畑は、NZ全体の栽培面積の2/3に相当し、全輸出量の85%を占める。その牽引役はソーヴィニヨン・ブランで、全ワインの85%を占め、エレガントなピノ・ノワール、シャルドネ、アロマティック品種がそれに続く。参考 Appellation Wine Marlborough―― LDHのピノ・ノワールは、品質がどんどんよくなっています。ブドウの樹齢が高まっているのが大きな理由です。2019年には自分たちのワインを見直し、コンサルタントを呼んで一緒に試飲し、ブルゴーニュ各地も訪問し、また長年にわたってFamily of Twelve*のメンバーと彼らのワインについて話し合ったりしました。究極の目標は、果実の風味が自分の地域を反映していることです。私たちのブドウには素晴らしい鮮やかさと酸味があります。次の問題は、それをどのように仕上げるかです。タンニンを強くするのか、それとももう少し柔らかさを持ったきれいな凝縮感を持った仕上がりにするのか。私たちは2020年以降、後者のスタイルを目指しています。しかし樹が若いときは、そのようにできなかったと思います。 一方ソーヴィニヨン・ブランは、25年近く経った樹は収量と果実の品質が低下しているため、再植樹プログラムを始めるところです。樹齢だけでなく、ブロックによってはブドウ樹の幹に病気が発生したものもあります。これはLDHだけでなく、マールボロ全体でソーヴィニヨン・ブランの植え替えがかなり進められています。アワテレ・ヴァレーの新しい畑は、将来はより乾燥すると見て、干ばつに強い台木を使って接ぎ木しています。―― ワイン業界は全般的に非常によくやっています。LDHは、以前からSustainable Wine NZの認証を受けてきましたが、そこからさらに一歩進め、環境保護のための国際的な管理認証ISO14001を取得しました。そこに到達するのには時間がかかりましたが、ISOを導入したことで、市場から素晴らしいことと予想外の高い評価を得ました。ISOシステムの一部は持続的な改善に関するもので、次の段階は、カーボンニュートラルです。2024年現在、LDHはISO14001(環境管理)とISO14064(カーボンゼロ、2021年認定)の両方の認定を受けているNZで唯一のワイン生産者です。 私を含むLDHのスタッフにとって、持続可能性は、自分たちの価値観を反映するものですが、それには詳細な作業が必要で時間もかかり、検証に費用が発生するなど、犠牲が伴います。それでもLDHではワインの品質と同様に、自分たちの取り組みにも強い自信を持っています。詳細地図ワイラウ・ヴァレーサザン・ヴァレーローソンズ・ドライヒルズピンク・ピノ2022 (スクリューキャップ)畑ごとの栽培品種※詳細は左下QRコードよりアワテレ・ヴァレーLDHの自社畑-7-

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